まえやまだ純商店
― 医師と共に描く持続可能な経営 ―

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心療内科・精神科クリニック

⚪︎はじめに

 国の進める地域医療構想は、単なる医療制度改革ではありません。少子高齢化が進む中で、医療資源を最適に配分し、地域完結型の医療体制を築くための、クリニック経営における最重要戦略です。

 特に心療内科・精神科クリニックにおいては、「こころの不調」が身近なテーマとなり、その役割は「病気を診る」から「患者さんの人生に伴走する」へと大きく変化しています。この変化に対応し、持続可能なクリニック経営を提言します。

⚪︎「治療の場」から「回復とつながりの起点」へ

 投薬や問診だけで解決できないケースが増える中、これからのクリニックは、患者さんの生活全体を支える「回復とつながりの起点」となる必要があります。

 そのためには、多職種連携が不可欠です。心理士、ソーシャルワーカー、就労支援事業所、地域のNPOなど、多様な専門職や支援機関とのネットワークを構築し、クリニックがその中心的な役割を担うことで、患者さんに切れ目のない心のサポートを提供します。これは、地域社会におけるクリニックの存在価値を確固たるものにし、安定的な経営基盤を築く上で最も重要な要素です。

⚪︎超高齢社会に向けた4つの経営戦略

  1. 専門性の確立と多職種連携: 強みとなる専門分野を明確化し、地域の医療・介護機関と積極的に連携することで、地域にとって不可欠な存在となります。

  2. 地域に溶け込む空間づくり: 患者さんが気軽に立ち寄れる「カフェのような診療所」を目指し、地域のイベントに参画することで、安心感と信頼を醸成します。

  3. テクノロジーの戦略的な活用: オンラインカウンセリングやアプリを導入し、業務効率化だけでなく、患者さんとクリニックの心理的な距離を縮めるツールとして活用します。

  4. 働きやすい職場環境の整備: 電子カルテの導入や外部委託サービスを活用し、業務負担を軽減します。また、精神保健福祉士や公認心理師などの専門職を積極的に雇用・育成することで、質の高いチーム医療を実現します。

これらの経営戦略は、患者さんを待つだけでは成り立ちません。地域医療構想を理解し、「つながる力」を最大限に発揮することが成功の鍵となります。

※『これからの心療内科・精神科クリニック』について、医療従事者以外の方にもご理解していただける視点でコラムをnoteにて掲載しております。こちらも併せてご一読いただければ、幸いです。
一人で抱え込まないで。あなたの心の健康と暮らしを支える心療内科・精神科

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 当社は、地域医療構想をチャンスに変える、持続可能で無理なく続けられるクリニック経営モデルを一緒に考え、実現をサポートします。

 「地域におけるクリニックの役割をどう定めるか」「多職種連携のネットワークをどう構築するか」など、お気軽にご相談ください。