〜クリニック経営の壁打ち相手〜
まえやまだ純商店

これからの小児科経営:地域包括ケアを担う「まちの保健室」への変革

超高齢社会と人口減少が進行する日本において、小児科クリニックは従来の「子どもの病気を診る」というモデルからの変革が求められています。経営の安定化と地域社会への貢献を両立させるために、今、どのような戦略を立てるべきでしょうか。

⚪︎超高齢社会で生き残るための経営戦略

1.ターゲット層の拡大        
 地域の人口動態を確認した上ですが、子どもに限定せず、親世代や祖父母世代まで視野に入れた診療モデルを構築することを検討することも一つです。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、多世代で共通する感染症への対応力を高め、予防接種や健康診断の実施を通じて、来院患者層を拡大します。また、小児科医の専門性を活かし、子育て中の親の健康相談にも応じることで、クリニックの「かかりつけ医機能」を強化します。

2.多職種連携による収益機会の創出
 地域の行政、福祉、保育施設との連携を深め、単なる診療報酬に依存しない新たな収益源を確保します。具体的には、定期的な育児相談会の開催、学校医や保育園の嘱託医としての役割を積極的に担うことなどが挙げられます。発達支援コンサルティングなど、専門性の高いサービスを提供することで、クリニックのブランド価値を高めることも可能です。

3.効率的な診療体制の構築
 感染症対策と患者利便性を両立させるため、オンライン診療を積極的に導入します。軽症患者への対応をオンラインで行うことで、クリニック内の感染リスクを低減し、診察室の混雑を緩和します。これは、限られた人的資源を有効活用する上でも重要です。

⚪︎地域住民から求められる新たな役割

地域医療構想が掲げる「地域包括ケアシステム」の構築において、小児科クリニックは重要な役割を担います。

1.「家庭医」機能の中核
 子どもだけでなく、その家族全体を継続的に診る「家庭医」としての役割が求められます。住民の健康データを一元管理し、病気の治療だけでなく、予防医療や健康相談、さらには福祉サービスへの橋渡しまでを行うことで、地域住民の健康を包括的に支える拠点となります。

2.地域連携の「ハブ」
 医療、福祉、教育という多分野をつなぐ「ハブ」としての機能が不可欠です。診療で得た情報(例:高齢者の体調不良、子育て世代の孤立)を関係機関と連携し、地域全体の課題解決に貢献します。これにより、クリニックは地域社会になくてはならない存在として、確固たる地位を築くことができます。

3.「見守り役」としての安心感の提供
 子育て世代の孤立防止や、高齢者の一人暮らしの見守りなど、「地域全体の見守り役」としての役割を果たします。親の不安に寄り添う言葉がけ、高齢者の体調変化への早期対応を通じて、住民に安心感を提供します。この役割は、クリニックの信頼性を高め、長期的な経営安定につながります。

⚪︎結び

これらの戦略を通じて、小児科クリニックは「子どもの病気を診る場所」から、「地域全体の健康と生活を支えるプラットフォーム」へと進化することが可能です。
当社は、先生方のクリニックが、地域に不可欠な存在として成長できるよう、具体的なコンサルティングサービスを提供いたします。

ご自身のクリニックが目指す未来像について、ぜひ一度ご相談ください。

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〒135-0046 東京都江東区牡丹3-32-4
アクサス門前仲町601
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