開業や経営の“もやもや”を整理し、納得して進むために。 ――医師の考えに伴走する、対話型の経営支援。

クリニック開業・経営コラム

採用から定着までを振り返り、次の採用につなげる方法


はじめに


採用活動は「終わったら次」でなく、経営の改善サイクルの一部です。
応募前の発信、面接での対話、勤務初日のサポート、そして日々の関わり方──。
一連の流れを振り返ることで、「うまくいった要因」「改善すべき点」が明確になり、次の採用がより確かなものになります。
本稿は、採用・定着シリーズのまとめとして、採用から定着までをどう振り返り、次の採用につなげるかを整理します。


1. 採用は“繰り返す学び”である


「一度採ったら終わり」ではなく、採用は経営の中で繰り返される学習のプロセスです。
振り返りを怠ると、同じ課題を繰り返す一方で、丁寧に整理すれば採用の質は確実に上がっていきます。
つまり採用は、“経営の体質をつくる学び”でもあります。


たとえば次の1ステップ: 「採用を終えた後、1時間だけ“振り返りメモ”の時間を設けてみる」。小さな習慣化が、次回採用の精度を高めます。


2. 振り返りの3つの視点


採用を「数」「印象」「体験」の3つの角度から見直すと、全体像がつかみやすくなります。



  • ① 数の振り返り:応募数・応募経路・応募者層の傾向を可視化。
    求人票や掲載媒体の内容を見直す。

  • ② 印象の振り返り:面接時の印象と勤務後の実際を比較。
    「面接では○○と思ったが、実際は〜」とギャップを具体的に記録する。

  • ③ 体験の振り返り:初日の案内、OJT、質問しやすさ、チームの迎え方など。
    「何がうまくいき、どこが不安を生んだか」を整理する。


たとえば次の1ステップ: 「前回採用のメモを1ページでまとめ、次回求人作成時に見返す」だけでも、判断基準が一貫します。


3. スタッフの声を“鏡”として活かす


採用を経営者だけで振り返るのではなく、現場スタッフの声を「鏡」として使うことが大切です。
「なぜこのクリニックを選んだか」「なぜ続けているのか」を尋ねると、院内の強みが浮かび上がります。
反対に、「ここが変わればもっと働きやすい」という声には、改善のヒントが詰まっています。


特別なアンケートでなくても構いません。
日々の面談や雑談の中で出た言葉をメモしておくことで、採用方針の軸がぶれにくくなります。


たとえば次の1ステップ: 面談の終わりに「今、働きやすいと感じるところ」を一言聞いてみる。小さな声が“定着力”を高めます。


4. 次につなげる“仕組み化”のすすめ


振り返りを一度きりの反省会で終わらせず、日常業務の中に組み込む工夫がポイントです。



  • チェックリスト化:「求人票 → 面接 → 初日フォロー → 1か月後面談」など、採用〜定着の流れを簡単に一覧化。

  • 不安の先回り:応募者が感じやすい不安を想定し、求人票や面接で事前に説明する。

  • 理念・日常行動の言語化:経営者自身の「声かけ」「伝えたい考え」を1行メモで残す。


こうした仕組みを持つことで、属人的な対応から、再現可能な採用活動へと変わります。


たとえば次の1ステップ: 「採用フォルダ」にチェックリストを1枚入れる。毎回“見るだけ”でも改善が積み重なります。


5. まとめ|“辞めない職場”は、振り返る職場


採用から定着までの一連の流れを振り返ることは、「人が辞めない職場づくり」の第一歩です。



  • 応募数・応募経路を整理する

  • 面接と勤務後のギャップを可視化する

  • 初期フォローの仕組みを整える

  • 現場の声を拾い、改善に活かす

  • チェックリストや行動記録で仕組み化する


この循環を続けることで、採用活動そのものが経営改善のサイクルとなり、
「採用が苦手なクリニック」から「学び続けるクリニック」へと変わっていきます。


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