クリニック求人票に“本当の情報”を書いていますか?

「求人票にどんな内容を書けばいいのか分からない」「条件を良く見せないと応募が来ないのではないか」――そんな不安を持つクリニック経営者は少なくありません。しかし、求人票で大切なのは「良く見せること」よりも、実際の職場の姿をできるだけ正直に伝えることです。
求人票でよくある「曖昧な表現」
例えば、次のような表現は多くの求人票で見られます。
- 「残業ほぼなし」
- 「アットホームな職場」
- 「働きやすい環境」
一見すると魅力的ですが、応募者からすると「実際はどうなんだろう」と疑問が残ります。なぜなら――
- 「残業ほぼなし」→ 実際はどのくらい?本当にゼロに近いのか?ではレセプト業務はいつ行なっているのか?
- 「アットホーム」→ 人間関係が良いのか、それとも逆に馴れ合いすぎなのか?
- 「働きやすい」→ 具体的にどんな制度や工夫があるのか?
このように曖昧な表現は人によって受け取り方が変わり、入職後に「思っていたのと違う」と感じる原因になります。その結果、早期離職につながることも少なくありません。
本当の情報を伝える工夫
では、どう表現すればよいのでしょうか。大切なのは「数字」や「具体例」を使うことです。
- 「残業は1日平均15分程度。レセプト業務がある日は30分ほど残ることもあります」
- 「昼休みにはスタッフ全員で休憩室に集まる習慣があります」
- 「週1回のミーティングで、業務改善や患者対応の工夫を共有しています」
1日の業務の流れ(例)
- 午前:外来対応が中心(受付・診療補助・会計)
- 午後:予約患者さん・検査対応が多め
- 診療終了後:片付けとレセプト業務を行い、平均15分程度で退勤
- 週1回:診療後に短時間のミーティングを実施
こうした具体的な記載があると、応募者は「自分が働いたときの1日」をイメージしやすくなります。
等身大を伝えることが一番の信頼
求人票は、クリニックと求職者との「最初の接点」です。ここで期待と現実の差が大きいと、せっかく採用しても短期間で辞めてしまい、結果的に経営に大きな負担を残します。逆に、正直に書かれた求人票は「誠実な職場」という印象を与え、応募者の信頼を得やすくなります。
まとめ
求人票は「条件をよく見せる広告」ではなく、「働くイメージを共有するためのツール」です。本当の情報をできるだけ具体的に伝えることで、応募前からミスマッチを減らし、定着につながる採用が実現できます。
関連記事
・応募率を上げる求人票|「たった1人」に届く書き方
・面接で“選ばれる側”になる方法|動機形成まで設計する
・人が採れない前提で設計する採用戦略|クリニック経営の現実解
・求人票でよくある表現“アットホームな職場”は逆効果?
求人票を“本当の情報”にアップデートしませんか?
レセプト業務の記載や1日の流れの整理、面接質問設計まで。貴院の状況に合わせて求人票の改善を伴走支援します。まずは無料相談をご利用ください。