クリニックにおけるSNS活用法(インスタを中心に)

近年の診療報酬改定では「かかりつけ医機能の強化」が重要な方向性として示されています。地域で継続的に患者を支える体制が求められるなか、クリニックにとっては外来患者の入口を強化するための工夫がますます経営の鍵を握るようになっています。
患者さんが「どのクリニックに行こうか」と検討する最初の接点は、口コミや看板に加えて、いまや検索エンジンとSNSが大きな役割を果たします。特にInstagram(インスタグラム)は地域住民にとってクリニックを知る「入口」として活用しやすい有力な手段です。
1. インスタグラムの強みと活用ポイント
インスタは20〜40代女性を中心に利用され、子育て世代・働き盛り世代といった主要患者層に届きやすい媒体です。写真・図解・ショート動画を組み合わせることで、文字だけでは伝わりにくい情報も直感的に理解してもらえます。
発信例
- 季節ごとの健康情報(花粉症、熱中症、インフルエンザ予防 など)
- 院内の雰囲気紹介(待合室・スタッフ紹介 → 「安心感」を演出)
- 簡単なセルフケア(生活習慣病予防のストレッチや食事ワンポイント)
地域性を打ち出す:
「〇〇市で気軽に相談できる内科クリニックです」のように、投稿内やプロフィールで地名+相談可能な悩みを明記すると、来院を検討する住民の不安が和らぎ、入口強化につながります。
2. X(旧Twitter)の役割
Xは拡散力に優れ、ニュース性の高い情報発信に適しています。とくに医療者・経営層への認知拡大に効果的です。
- 診療時間変更・臨時休診などの最新のお知らせ
- 診療報酬改定や制度のポイントを簡潔に紹介(医療者向け)
3. Facebookでの地域連携
Facebookは中高年層や地域団体へのリーチに向いています。地域活動の報告やイベント告知との相性が良く、「地域で信頼されるクリニック」というブランド形成に役立ちます。
- 健康教室・講演会のお知らせ
- 学校・介護施設との連携レポート
4. TikTok / YouTube Shortsの可能性
若年層には短尺動画が有効です。制作のハードルはやや高めですが、余力があれば検討価値があります。
- 30秒のワンポイント健康アドバイス
- 「クリニックあるある」など親近感を生む内容
5. SNS活用 × 診療報酬改定(かかりつけ医機能)
診療報酬改定の潮流であるかかりつけ医機能の強化を実装するには、まず地域住民に「相談の入口」として認知されることが出発点です。SNS発信は単なる宣伝ではなく、外来患者の入口を強化するための工夫として位置づけられます。
インスタで関心を喚起 → ホームページ(公式情報の拠点)で詳説 → 予約・来院へ、という導線を設計しましょう。プロフィールや投稿から公式サイトの該当ページ(発熱外来、慢性疾患外来、健診 など)へスムーズに遷移できるようリンク・ボタンを整備すると効果的です。
まとめ
インスタは地域密着の入口をつくる王道ツールです。X・Facebook・短尺動画を目的別に使い分け、最終的にはホームページに集約することで、「地域の方にとって最初に相談できる場所」としての立ち位置が明確になります。診療報酬改定の方向性とも親和性が高く、かかりつけ医機能の強化につながる実践的な打ち手です。まずは小さく始め、継続・改善で成果を積み上げましょう。
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