スマホ検索では現在、「AIによる要約 → 通常検索(SEO) → 地図表示(MEO)」が連続して表示される仕組みになっています。 患者さんはこの三つの層を行き来しながら医療機関を比較するため、どこか一つでも情報が弱いと、 「そもそも候補として認識されない」状況が起こり得ます。
本記事では、患者さんの検索行動を起点にしながら、「原因 → 影響 → 対応」の順に AI Overview・SEO・MEOの見直しポイントを整理します。
まず3つだけ自己診断してみてください
- 「地域名+診療科」で検索したとき、自院がAI要約・通常検索・地図のいずれかに確実に表示されている
- ホームページ主要ページに、患者さんが迷わず進める「このまま予約/問い合わせ」の導線が整っている
- Googleビジネスプロフィール(GBP)の診療時間・写真・予約URLが最新の状態になっている
医療機関では、「正確な情報」と「患者さんの不安を減らす情報」の2点が検索行動に大きく影響します。 いずれかに不安がある場合は、「検索では見られているのに、来院までつながらない」可能性があります。
本記事を読み進めていただくと、「患者さんがどこで離脱しているのか」と、 「自院のどこから整えればよいか」がおおよそ把握できるようになります。
1. 患者さんの検索行動が“三層構造”に変化した(原因)
以前は「検索=通常検索(SEO)」が中心でしたが、近年はスマホ検索において ① AI要約 → ② 通常検索 → ③ 地図(MEO)が縦方向に表示されるようになりました。
患者さんは、症状や診療科、地域名などで検索したあと、これら三層を行き来しながら情報を比較します。 いずれかの層で情報が不足していると、「なんとなく不安」「ここでよいか判断できない」と感じやすくなり、 結果として別の医療機関が選択されることがあります。
2. 三層に映らないと起こる“選ばれにくさ”(影響)
三層のどこか一つでも弱いと、患者さん側では次のような心理が働きます。
- ① 認知されにくい: AI要約に情報がないと、地域の選択肢として存在自体が意識されにくい
- ② 比較で不利: 通常検索でタイトル・説明文が弱いと、詳細を開かれる前に他院へ移られてしまう
- ③ 行動につながらない: 地図(MEO)で写真・診療時間・予約導線が弱いと、「ここでよいか判断しづらい」状態になる
これは「集患がうまくいっていない」というより、“患者さんが判断に至る前に離脱している”と捉えると理解しやすくなります。
3. AI Overviewで参照されるための3つの条件(対応①)
AI Overviewは、検索内容の補足として複数の情報源を参照します。 医療機関のサイトが参照されやすいのは、次の要素が整っている場合です。
- 専門性: 院長プロフィール/専門領域/所属学会/資格/監修表記など
- 独自性: 地域患者層、診療の流れ、初診時の準備、受診目安など
- 正確性: 公的情報・ガイドラインに沿った記述と、それを踏まえた自院での運用
これらは診療科別ページと初診案内に集約しておくと、サイト全体の整合性を取りやすくなります。 初診ページの構成については、 ホームページの基本情報を解説した記事 も参考になります。
※具体的な設定方法や技術的実装は、ホームページ管理会社や制作業者へご相談ください。
4. SEO:検索意図ごとに“答えがあるページ”を整える(対応②)
通常検索でクリックされるかどうかは、患者さんが求めている情報にすぐ届くかどうかで決まります。 特に医療機関では、次の3つが判断材料になりやすいポイントです。
- 疑問型: 症状・検査・受診目安 → FAQ形式・図解で、結論を先に示す
- 初診準備: 持ち物・予約方法・当日の流れ → 見出し+箇条書きで簡潔に整理
- 安心材料: スタッフ体制/設備写真/診療時間 → 写真と短い説明文で雰囲気をイメージできるようにする
患者さんは、専門的な議論よりもまず「自分に関係があるか」「このクリニックに行っても大丈夫か」を確認したいと考えています。 そのため、ページ構成はできるだけシンプルにし、見出しと箇条書きで情報を探しやすくすることが重要です。
【例】初診案内ページに最低限入れておきたい4つの項目
- 受診の目安(どのような症状のときに受診を検討してよいか)
- 持ち物(保険証・各種医療証・お薬手帳・紹介状など)
- 当日の流れ(受付 → 問診 → 診察 → 会計 など)
- よくある質問(待ち時間の目安、オンライン予約の有無など)
※ページ階層化や内部リンクの設定など、技術的な調整は管理会社等に依頼すると確実です。
5. MEO:地図情報で“行動しやすい状態”を整える(対応③)
Googleビジネスプロフィール(GBP)は、患者さんが「実際にどのクリニックへ行くか」を決める最終段階です。 ここで情報が不足していると、せっかく候補に挙がっていても最終的な選択に至らないことがあります。
- 基本情報: 診療時間・電話番号・予約URLを常に最新に保つ
- 写真: 外観・受付・診察室・スタッフなど、「院内の雰囲気」が分かる写真を用意する
- 口コミ返信: テンプレートではなく、文脈を踏まえた簡潔な返信を心がける
- 投稿機能: 健診・予防接種・季節ごとの感染症など、タイムリーなお知らせを短文で投稿する
※GBPの設定や最適化については、制作会社や専門業者へ相談するとスムーズです。
※Googleビジネスプロフィールの公式ヘルプも参考になります: Google ビジネスプロフィール ヘルプ
6. 90日で“見直す → 整える → 測る”ロードマップ(対応④)
「どこから手をつけるべきか分からない」というお悩みも多いため、90日を目安にしたステップを示します。 すべてを一度に進める必要はなく、できるところから段階的に着手するイメージです。
- 見直す(週1・30分): 主要キーワードで検索し、AI要約・SEO・MEOの画面をスクリーンショットで記録する。 「どこに自院が映っているか/映っていないか」を確認する。
- 整える(優先度): ① 初診案内・FAQ → ② 予約導線のクリック数の短縮 → ③ GBPの更新の順に、 患者さんの不安が大きくなりやすい部分から整えていく。
- 測る(KPI3つ): 予約ページへの遷移率/地図からの電話数/FAQ閲覧→予約比率など、 自院の状況に合う指標を3つ程度に絞って継続的に確認する。
ポイントは、「検索画面 → ホームページ → 地図」までの流れの中で、 どこが一番のネックになっているかを見極めながら改善を進めることです。
7. よくある誤解と落とし穴(回避策)
- 専門用語が多い: 患者さんはまず「受診目安」や「初診準備」を知りたいことが多いため、 制度や専門的な背景説明は後半に回す。
- 導線が分散: ページごとに違うボタンやリンクがあると迷いやすくなります。 共通の「このまま予約/問い合わせ」導線を設置し、どこからでも同じゴールに進めるようにする。
- AI要約だけを対策: AI Overviewだけを意識しても、来院までの導線は整いません。 AI・SEO・MEOの三層をまとめて見直すことで、初めて患者さんの行動が変わります。
検索導線の見直しは「一度整えれば終わり」ではなく、診療状況や地域の変化に合わせて継続的に見直していく作業です。
なお、具体的な設定方法や技術的な調整は、ホームページ管理会社や制作業者へご相談いただくことをおすすめします。 そのうえで、「自院のどこに課題があるのか」を整理したい場合は、以下のセッションをご活用ください。
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(最終更新:2025年11月)