クリニック開業や経営の迷いを整理し、 自分なりの「納得解」で進むために。 ――医師の考えに伴走する対話型支援。

クリニック開業・経営コラム

クリニック広告戦略シリーズ第1回|「提供しているサービス」の整理から始める

広告を考える前に――まず「自院が提供しているサービス」を整理することが出発点です。

広告戦略というと、「どんな媒体を使うか」「SNSを始めるべきか」といった“手法”から考えがちです。
けれども、本来の出発点はそこではありません。
広告とは、自院がすでに持っている価値を「どう伝えるか」を考える営みです。だからこそ、最初に行うべきは―― 「自院が提供しているサービス(=供給)」の整理です。

広告は「提供しているサービス」を伝える活動

広告はゼロから新しいものを生み出す魔法ではありません。
すでに存在している自院のサービスや強みを、地域の方にわかりやすく届けるための活動です。

たとえば「診療時間が長い」「待ち時間が少ない」「生活習慣病に強い」。
これらはすでに行っている取り組みであり、広告の役割はそれを魅力的に“見せる”ことです。
言い換えれば、広告とは「存在しないものを飾ること」ではなく、「存在する価値を言語化し、伝えること」なのです。

「提供しているサービス」を整理する4つの視点

① 診療科・診療内容

どんな診療を、どんな方針で行っているのか。
例: 一般内科に加え、糖尿病や高血圧といった生活習慣病を長期的にサポート。

② 利用しやすさ

診療時間、予約方法、アクセス、駐車場など、患者さんの生活に寄り添う利便性。
例: 平日夜も診療/オンライン予約/駅から徒歩3分。

③ 環境・体制

医療機器や院内環境、システム面など、安心や快適さにつながる要素。
例: 最新の超音波検査機器、プライバシーに配慮した診察スペース、感染症対策の徹底、WEB問診・予約システム導入による滞在時間の短縮

④ 理念・想い

「どんな地域医療を実現したいか」という考え方も、立派なサービスの一部です。
例: 患者さんと長く付き合える“かかりつけ医”として、地域の健康を支える。

整理することで見えてくるもの

  • 伝える内容が絞れる: 本当に大切な価値を前面に出せる。
  • 言葉がブレない: ホームページ・チラシ・SNSなど媒体が変わっても一貫性を保てる。
  • 費用対効果が高まる: 無駄な広告を避け、「自院の強みを伝える投資」に集中できる。

まとめ:原点を固めてから次のステップへ

広告戦略の原点は、媒体選びでもデザインでもなく、「何を提供しているか」の整理にあります。
まずは次の4つを言葉にしてみましょう。

  • どんな診療をしているのか
  • どんな利便性を提供できるのか
  • どんな体制・環境を整えているのか
  • どんな想いを持っているのか

これらを整理して初めて、広告は地域に届く力を持ちます。
次回の記事では、この“サービス(供給)”に対して、「地域が何を求めているのか(需要)」を重ね合わせていきます。
広告戦略とは、供給と需要をつなぐ橋渡しです。

頭の中の“もやもや”を整理し、次の一歩を見つけたいときに

日々の診療や業務のなかで、「言葉にしづらい違和感」を抱える院長先生は少なくありません。
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