ヒヤリ・ハットを「書類」から「学習サイクル」へ。
現場の気づきを“責めず・活かす”文化に変えるのは、院長の意思決定と運用設計です。




まず3つ、当てはまるものはありますか?



  • ヒヤリ・ハットの報告がなかなか上がってこない

  • 報告書を読んでも、次の改善アクションにつながらない

  • レポートが「形式だけ」になっている気がする


一つでも当てはまるなら、インシデントレポートを「経営の道具」として見直すタイミングです。





1. インシデントレポートは“医療安全の文化”を映す鏡


インシデント/アクシデントレポートは、罰則を伴う直接義務ではない一方、 指針や加算の文脈で「収集→分析→改善」の実装が求められます。 小さな「ヒヤリ」を表に出し、組織で学びに変える流れは、患者安全だけでなくスタッフの安心も生みます。





2. 病院の慣行と、クリニック運営の“ギャップ”


病院では安全管理部門や委員会が整い、報告の習慣があります。一方、小規模クリニックでは様式や運用の未整備が起こりがち。 病院時代の「やらされ感」を引きずると、開業後は文化が根づきにくくなります。


重要なのは、インシデントを経営データとして扱う視点です。 どこにボトルネックがあり、どの工程でエラーが起きやすいかを可視化できます。





3. 院長が押さえるべき3つの基本動作



  • 自ら確認し、改善まで責任を持つ:「読んで終わり」にしない(期限と担当者を決める)

  • 報告を歓迎する姿勢を明示:心理的安全性を守り、感情ではなく事実と仕組みで向き合う

  • 個人ではなく仕組みを直す:再発防止に集中し、工程・役割・環境の改善に落とす


こうした振る舞いが信頼を生み、報告→学習→改善の循環を回します。





4. インシデントを“経営改善の起点”にする手順


件数そのものより、報告から見える業務の詰まりに注目します。



  • 処方ミスが散発 → 在庫・ダブルチェックの工程設計DX(バーコード等)

  • 受付・会計のトラブル → 役割分担・導線の再設計、待ち時間の可視化

  • クレーム対応の属人化 → 対応マニュアル記録フォーマットの統一


すべてを一度に直そうとせず、「1つだけ改善」×期限で累積させるのがコツです。





5. 形式で止めない:現場に根づく3つの運用



  1. 書きやすさ:様式は3項目だけ(状況/対応/学び)。
    例)状況:〇月×日 受付で保険証の取り違い 対応:患者へ説明・訂正 学び:本人確認を声掛け+指差しに統一

  2. 称賛の可視化:月1回の短い共有で「報告ありがとう」を宣言(良い学び事例を1つ紹介)

  3. アクションの固定:各報告に「1つだけ改善」を必ず紐づけ、実施期限と担当を決める


「報告が増える=信頼が増す」状態を目指します。





6. 次の一歩:仕組みと人づくりへ


レポートが集まりはじめたら、続ける仕組み(会議・言葉・KPI)と、人の成長を促す方法を設計します。
・第2編:チーム運営を“続く仕組み”にする(会議・言葉・KPI)
・第3編:原田メソッド実践(導入ステップと職種別の具体例)







まとめ:インシデントは“改善の種”


インシデントレポートは書類ではなく経営の鏡です。
報告を恐れず、改善に生かす文化を築けるかどうかが、数年後のクリニックの姿を分けます。
院長が「改善の起点」として向き合えば、クリニックは“守る組織”から“育つ組織”へ進化します。










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