院内掲示は多ければ良い?|“伝わる”情報整理のすすめ(今週15分でできる)
待合・受付まわりに掲示が増えると、患者さんは要点を見失いがちです。
Before:紙がびっしり/専門用語/重要情報が埋もれる → After:目的別に3枚だけ/やさしい言葉/予約や持ち物が一目でわかる。
本稿は、今週15分でできる掲示の断捨離と再配置のコツをシンプルにまとめました。
情報が届かない3つの理由
- 掲示が多すぎて重要情報が埋もれる
- 専門用語・長文で読み進められない
- 文字が小さい・余白がないため視認性が低い
結論:「全部伝える」よりも「必要なときに必要な1枚」。優先順位と置き場所で伝達率が変わります。
“伝わる”掲示の3原則(患者目線)
- 1枚=1テーマ:1枚に要点は3つまで(対象/手続き/持ち物・費用)
- 漢字を減らす:「特定健診」→「40歳以上の方の健康診断」
- 見た瞬間に分かる:大きな見出し+箇条書き+アイコンで視線誘導
例:インフルエンザ案内は「対象年齢/料金/予約方法」の3点を大きめフォントで。
置き場所の設計図|動線×目的で“3か所だけ”に集約
① 入口・受付(初見情報)
- マスク・発熱時の案内
- 初診・再診の手順(保険証/マイナカード)
② 待合(理解を深める)
- 予防接種・健診の時期・対象
- キャッシュレス・会計方法
③ 会計周り(次回行動)
- 次回予約の取り方
- 連絡先・受付時間・Web予約QR
“貼れる場所すべて”ではなく、見るべきタイミングの3か所だけに絞るのがコツです。
今日から使える“やさしい言い換え”ミニ辞書
- 「処方箋の有効期限は交付日を含め4日間です」
- 「初めて受診される方は、受付でお声がけください」
- 「次回のご予約は、会計時にお取りできます」
院内でよく使う言い回しを「共通テンプレ」にすると、掲示・受付・電話応対の表現がそろい、伝わり方が安定します。
今週15分でできる“掲示の断捨離チェック”
- 全部外す → 必須の3枚だけ戻す(入口・待合・会計)
- 各1枚の要点を3つに削る(対象/手続き/持ち物・費用)
- フォントを1サイズ上げる(A4なら見出し24pt以上)
時間があれば、QRつきの1枚“季節掲示”(例:インフル接種案内)を差し替え。古い掲示は日付を書いて撤去。
掲示が与える印象=ブランド体験
- 整理された掲示 → 「きちんと管理されている」という安心感
- 雑然とした掲示 → 「情報管理が雑」という不安につながる
掲示は広告ではなく、患者さんへの説明責任=信頼の設計です。
掲示・導線・ホームページを“伝わる形”に整えたいときに
初回整理セッションでは、掲示の断捨離→言い回しテンプレ→置き場所設計まで、貴院の実情に合わせて一緒に整えます。