2026年診療報酬改定|CPAP管理料はどう変わる?──導入から継続支援へ移る制度のポイント
最終更新:2026年9月14日
持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算の要点
- 点数:15点
- 届出:必要
- 対象:在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の対象となり、当該医療機関でCPAP療法の指導管理を行っている患者
- 主な要件:入院中以外の対象患者について、モニタリング可能な機器で定期的に使用状況などを確認する
- 実績要件:直近3か月の延べ管理月数のうち、「1日4時間以上使用した日が20日以上」の管理月数が4割以上
2026年診療報酬改定では、CPAPについて、機器の導入だけでなく、使用状況や継続管理を確認する仕組みに関する評価が見直されました。
この記事では、持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算を中心に、算定要件、届出、計算方法、低使用時の取扱い、オンライン診療との関係を整理します。
目次
2026年改定の主な変更点
| 主な変更点 | 内容 |
|---|---|
| 指導管理料2 | 250点から240点へ見直し |
| 充実管理体制加算 | 15点を新設。施設基準の届出が必要 |
| 使用状況 | 一定の対象患者について、低使用が継続した場合の算定上の取扱いを明確化 |
| オンライン診療 | 情報通信機器を用いた指導管理の評価を新設 |
| 材料加算 | 「月1回」から「3月に3回」へ見直し |
今回の改定では、CPAPを導入していることだけでなく、実際の使用状況を確認しながら指導管理を行う仕組みが、より明確に示されています。
持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算の点数・届出・要件
持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算は15点です。算定には、地方厚生局長等への施設基準の届出が必要です。
主に確認したい施設基準
- 入院中以外の対象患者について確認できる体制になっているか
- 使用時間などを確認できる機器を活用しているか
- 無呼吸低呼吸指数などを確認できるか
- 定期的なモニタリングを行っているか
- 直近3か月の使用実績が基準を満たしているか
一部の患者だけを確認するのではなく、対象患者を継続的に確認できる仕組みが前提です。届出時には直近3か月の管理実績も確認するため、現在どのようにデータを確認・集計しているかを事前に把握しておく必要があります。
「4時間・20日・4割」の計算方法
実績要件では、直近3か月の延べ管理月数のうち、次の条件を満たす管理月数の割合が4割以上であることを確認します。
1日4時間以上使用した日が20日以上ある管理月
条件を満たした管理月数 ÷ 直近3か月の延べ管理月数 × 100
「4割」は患者数の4割ではなく、延べ管理月数で確認します。
例えば、10人を3か月継続して管理し、全ての月が対象となる場合、延べ管理月数は30月です。このうち条件を満たした管理月が12月なら4割となります。
実際の計算では、受診状況や指導管理料等の算定状況も関係するため、通知・疑義解釈に沿って確認してください。
指導管理料2の低使用時の取扱い
2026年改定では、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の対象患者のうち、通知で定められた一定の患者について、使用時間が著しく短い状態が続いた場合の算定上の取扱いが示されています。
該当する患者では、実施月の前月から数えて3か月の全ての月で、1月当たりの1日平均使用時間が1時間未満である場合、指導管理料2を算定しない取扱いとなります。
これは、指導管理料2を算定する全患者に一律に適用されるという意味ではありません。患者がどの算定要件に該当するかを確認する必要があります。
また、この規定は診療報酬上の算定可否に関するものです。治療継続や機器の取扱いなどの医学的判断を、この基準だけで決めるものではありません。
院内運用としては、低使用患者をどのように把握し、必要な情報を誰が医師へ共有するかを確認しておくと整理しやすくなります。
CPAP患者の使用時間が短いとどうなる?──2026年改定後に整理しておきたい外来運用の判断ポイント
指導管理料2と充実管理体制加算は分けて整理する
| 項目 | 指導管理料2 | 充実管理体制加算 |
|---|---|---|
| 点数 | 240点 | 15点 |
| 主な確認対象 | 患者ごとの指導管理・算定要件 | 医療機関のモニタリング体制・実績 |
| 使用時間 | 一定の対象患者に低使用時の取扱いあり | 4時間以上×20日以上の管理月割合を確認 |
| 施設基準の届出 | 充実管理体制加算のような届出ではない | 必要 |
「1日平均1時間未満」と「4時間・20日・4割」は別の基準です。患者ごとの指導管理料の算定と、医療機関としての加算要件を分けて確認してください。
オンライン診療との関係
2026年改定では、情報通信機器を用いて在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2を算定する場合の評価として209点が設けられています。
ただし、情報通信機器を用いた診療には所定の要件があります。CPAP患者であれば一律にオンラインへ移行できるという意味ではありません。
患者ごとの医学的適否は医師が判断し、制度上の要件や情報通信機器を用いた診療に関する施設基準・指針も確認する必要があります。
届出前に確認したい院内体制
届出を検討する場合は、まず現在の運用を確認します。最初から新しいシステムや人員を追加する必要があるとは限りません。
確認したいこと
□ 対象患者を把握できている
□ 必要な使用状況データを確認できる
□ 直近3か月の延べ管理月数を確認できる
□ 低使用患者をどのように把握しているか分かる
□ 医師へ情報が届く流れを確認できている
□ 現在のシステムや機器業者で対応できる範囲を確認している
現在の運用で対応できている部分はそのまま活かし、不足がある場合に、役割分担の見直しや機器業者への確認などを検討します。
持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算のよくある質問
Q1.加算は何点ですか?
15点です。在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2について、施設基準などの要件を満たした場合に加算します。
Q2.届出は必要ですか?
必要です。実際の提出時は、管轄する地方厚生局の最新の届出様式・提出方法を確認してください。
Q3.「4割」は患者数の4割ですか?
違います。直近3か月の延べ管理月数を分母として確認します。
Q4.低使用患者が1人いると加算できませんか?
1人でも条件を満たさない患者がいれば算定できない、という要件ではありません。対象患者へのモニタリング体制と、直近3か月の実績割合を確認します。
Q5.3か月連続して1日平均1時間未満の場合は?
通知で定められた一定の対象患者については、指導管理料2を算定しない取扱いがあります。全患者に一律に適用されるわけではありません。
Q6.「3月に3回」とは?
在宅療養指導管理材料加算の算定回数に関する見直しです。充実管理体制加算の「直近3か月」や「4割」とは別の話です。
Q7.オンライン診療でも算定できますか?
情報通信機器を用いた場合の評価がありますが、所定の要件があります。患者ごとの適否や施設基準等を確認してください。
Q8.レセプトコメントはどう確認しますか?
算定内容によって必要な記載事項が異なる可能性があります。最新の診療報酬請求書等の記載要領、疑義解釈、レセコンベンダー等の案内を確認してください。
まとめ|制度要件と院内運用を分けて確認する
持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算は15点で、算定には施設基準の届出が必要です。
確認の中心は、対象患者へのモニタリング体制と、直近3か月の延べ管理月数を用いた使用実績です。
また、指導管理料2には、一定の対象患者について低使用時の算定上の取扱いがあります。これは「4時間・20日・4割」とは別に確認します。
実際に対応する場合は、次の順で確認すると整理しやすくなります。
- 通知・疑義解釈で制度要件を確認する
- 対象患者と使用データを確認する
- 直近3か月の実績を確認する
- 現在の院内フローを確認する
- 既存システムや機器業者で対応できる範囲を確認する
- 不足があれば運用や役割分担を見直す
- 届出時は地方厚生局の最新様式を確認する
