開業や経営の“もやもや”を整理し、納得して進むために。 ――医師の考えに伴走する、対話型の経営支援。

クリニック開業・経営コラム

神経内科経営シリーズ 第6回|“支える医療”を続ける力──人・地域・組織が育つクリニックづくり


神経内科の開業・経営は、診療技術以上に“続ける力”が問われます。 本シリーズでは、経験の棚卸しから始まり、時間の流れで見る医療、地域とのつながり、慢性期診療を支える仕組み、そして組織づくりへと視点を広げてきました。 最終回となる今回は、そのすべてを貫くテーマ──「支える医療をどう続けるか」を整理します。




医療を支える力は、“人と関係性”に宿る


神経内科の経営を持続させる源泉は、制度やノウハウだけではありません。 日々の診療を動かしているのは、患者さん・ご家族・スタッフ・地域の専門職、そして院長先生自身という「人と人の関係性」です。


診療が安定するクリニックには、この関係性が循環する仕組みがあります。 相談しやすい雰囲気、役割の明確さ、チームで情報を共有する習慣――そうした小さな積み重ねが、「続ける医療」を支える土台になります。


“支える医療”とは、誰か一人が背負うものではなく、支え合いが循環する仕組みの上に成り立つものです。




“治す”から“共に続ける”へ──慢性期中心の神経内科がめざす姿


神経内科では、多くの疾患が慢性期に重点を置く診療です。歩行や嚥下、認知機能、手足の動きといった「生活と機能」をどう守るかが診療の中心となり、そのため経営の問いは「何を治すか」から、「どう支え続けるか」へ移っていきます。


地域で安心して暮らすために、 ・症状を理解してくれるクリニックがある ・困ったときに相談できる人がいる ・家族も一緒に支えられている こうした“日常の安心”が、神経内科の価値そのものです。


患者さん・家族・地域をゆるやかにつなぎ、「共に続ける医療」を形にすることが、これからの神経内科に求められます。




“仕組み”と“人”が育ち合う経営へ


仕組みが整うと人が動きやすくなり、人が育つことで仕組みがさらに磨かれます。 この相互作用が生まれると、スタッフも院長先生も安心して挑戦できる環境が育っていきます。



  • 役割・責任・裁量を明確にし、スタッフが動ける体制をつくる

  • 問診・情報共有の流れをチームで改善する習慣を持つ

  • 経営指標を「責める数字」ではなく「対話の材料」として扱う


数字ではなく関係性の質が、結果として経営の安定をもたらす。 これが“支える医療”に向き合う神経内科ならではの経営思想です。




院長先生自身を“支える仕組み”を持つ


支える立場にある院長先生こそ、整理しながら進めるための伴走者が必要です。 現場の複雑さや責任の重さを一人で抱え込むと、仕組みも関係性も滞りやすくなります。


誰かが隣で話を聞き、言語化を助け、次の一歩を一緒に考える。 その小さな伴走は、クリニックに新しい視点と余白をもたらします。


神経内科の“支える医療”を続けるためには、「支える人を支える仕組み」が欠かせません。 これこそが、まえやまだ純商店として大切にしている役割です。




地域と共に“支え合う医療”を育てていく


在宅医療・介護・リハビリ・メンタルケアなど、医療の枠を超えた連携が求められる時代。 神経内科は、その中心で地域の信頼をつなぐハブとして機能します。


患者さんを支えるだけでなく、地域全体を支える視点を持つことで、 “共に続ける医療”が育ち、クリニックの存在価値もより明確になります。




まとめ|“続ける力”が神経内科の価値をつくる


開業や経営に正解はありません。 しかし、“支える医療”をどう続けていくかを問い続けることは、神経内科にとって確かな軸になります。


患者さんを支え、スタッフを支え、地域を支え、そして自分自身を支える。 この循環が整い始めると、経営は数字ではなく「関係の深さ」で安定していきます。


神経内科の未来は、“支える力”の積み重ねの先にあります。 本シリーズが、その第一歩を共に考えるきっかけになれば幸いです。








頭の中の“もやもや”を整理し、次の一歩を見つけたいときに


日々の診療や業務のなかで、「言葉にしづらい違和感」を抱える院長先生は少なくありません。
初回整理セッションでは、経営の前提となる“考え”を丁寧に言語化し、納得感のある方向性を一緒に見つけていきます。


即答よりも、「腑に落ちる」時間を大切にしています。まずは話すことから、整理がはじまります。



🗣️ 初回整理セッション(60分)


経営方針・組織づくり・診療体制・情報発信・人との関わり方など、幅広いテーマに対応。
“考えの整理”を通じて、先生の中にある答えを見つけていきます。


▶ 初回整理セッションを申し込む

初回整理セッションの詳細はこちら



「即答より、納得を。」──まえやまだ純商店の考え方はこちら



記事一覧