医療事務・受付の応募が来ないとき、何から見直す?|クリニック採用の確認ポイント
更新日:2026年9月11日
「医療事務の求人を出しているのに、応募が来ない」
「受付スタッフを採用したいが、なかなか採用まで進まない」
このようなとき、給与を上げる、求人媒体を変える、紹介会社へ依頼するといった対応を考えるかもしれません。
ただし、応募が来ない理由は一つとは限りません。
求人そのものが見られていないのか、見られているのに応募されていないのか、仕事内容や勤務条件が判断しにくいのか。
まず「どこで止まっているのか」を分けることで、何を見直すべきかが見えやすくなります。
また、求人条件を変える前に、そもそもなぜ採用したいのか、本当に人を増やす必要があるのか、今ある人員や業務、仕組みで見直せることはないかを確認しておくことも大切です。
医療事務・受付の応募が来ないときは、いきなり給与や求人媒体を変えるのではなく、まず採用のどこで止まっているかを確認します。
そのうえで、条件、仕事内容、求人票、募集方法を見直しながら、「そもそも採用が必要か」「今ある人員や仕組みで対応できないか」も確認します。
医療事務・受付の応募が来ないとき、まず確認すること
「採用できない」と感じていても、実際に止まっている段階はクリニックによって異なります。
そもそも求職者へ求人情報が届いていない状態です。
給与、勤務時間、仕事内容、働き方などで応募を見送られている可能性があります。
連絡方法、日程調整、求人内容との認識差などを確認します。
採用基準や、面接で確認している内容を見直します。
内定後の条件確認や受け入れ準備まで確認します。
採用時に伝えた内容と、実際の役割・教育・院内運用の違いを振り返ります。
「応募が来ない」のであれば、まず①と②を確認します。
応募自体はあるのであれば、求人媒体を増やす前に③以降を確認した方がよい場合があります。
求人が見られているかを確認する
応募がないときは、まず求人情報が求職者へ届いているかを確認します。
利用している求人サービスで確認できる場合は、次のような数字を見ます。
- 求人の表示回数
- 詳細ページの閲覧数
- 応募数
- どの求人媒体から見られているか
表示自体が少なければ、求人票の文章だけを書き直しても、状況が変わらない可能性があります。
一方、一定数見られているにもかかわらず応募されていない場合は、勤務条件、仕事内容、求人票の内容を確認します。
求人媒体や紹介会社を増やす前に確認する
応募が来ないと、別の求人媒体を追加したり、紹介会社へ依頼したりすることも選択肢になります。
ただし、現在の求人が見られているにもかかわらず応募されていないのであれば、媒体を増やすだけでは同じ状態が続くことがあります。
「届いていない」のか、「届いているが応募されていない」のかを分けてから、次の手段を考えます。
見られているのに応募が来ないときに見直すこと
求人が一定数見られているにもかかわらず応募がない場合は、求職者が「自分に合う仕事か」「実際に働けそうか」を判断できる情報になっているかを確認します。
給与・勤務時間・曜日
給与だけでなく、勤務時間、曜日、シフト、残業、休憩、通勤などを含めて確認します。
- 地域の同じ職種の求人と大きな差がないか
- 勤務日数や時間帯が分かりやすいか
- 午後勤務や土曜日勤務が応募の壁になっていないか
- 残業や休憩の実際の運用が伝わるか
- パートの場合、どの時間帯を必要としているか明確か
条件を上げれば必ず応募が増えるということではありません。
一方で、求職者が生活との両立を判断しにくい条件では、仕事内容に関心があっても応募しにくくなることがあります。
何を任せたいのか
「医療事務募集」「受付スタッフ募集」だけでは、実際に何を任されるのか分からないことがあります。
- 受付・会計が中心なのか
- 電話や予約変更も担当するのか
- レセプトを担当するのか
- 診療補助を行うことがあるのか
- 院内清掃や物品管理を含むのか
- どこまで本人が判断するのか
すべての業務経験を必須にすると、応募できる人を狭めることがあります。
レセプト経験者が本当に必要なのか、受付・会計を中心に採用して入職後に教えられないか、業務を複数人で分けられないかも確認します。
求人票で「実際に働く姿」が伝わっているか
例えば、
- アットホームな職場
- 働きやすい環境
- 未経験歓迎
- 残業ほぼなし
といった表現だけでは、実際の働き方までは分かりません。
求職者が知りたいのは、例えば次のような内容です。
- 1日の仕事の流れ
- 患者さんが集中する時間帯
- スタッフの人数と役割分担
- 自分が担当する業務
- 未経験の場合は誰が教えるのか
- 残業は通常どの程度なのか
求人票は、医院が求める条件を並べるだけでなく、求職者が自分に合う職場かどうかを判断する材料でもあります。
条件を変えたときの院内への影響も確認する
新しく採用する人の給与や勤務条件を見直す場合は、現在働いているスタッフへの影響も確認します。
- 既存スタッフとの給与差はどうなるか
- シフトや役割分担はどう変わるか
- 人件費の増加を無理なく続けられるか
- 条件変更の理由をスタッフへ説明できるか
応募者に選ばれる条件だけでなく、今いるスタッフが無理なく働き続けられるかも含めて考えます。
その前に「なぜ採用しようとしているのか」も確認する
求人内容を見直す一方で、そもそも何のために採用しようとしているのかも確認しておきたいところです。
例えば、
- 退職するスタッフの補充
- 患者数が増え、受付や会計が回らなくなっている
- 既存スタッフの残業や負担を減らしたい
- 院長が電話対応や事務作業を抱えている
- 新しい診療や業務を始める予定がある
同じ「一人採用したい」という状態でも、目的によって必要な人材や勤務時間、任せたい業務は変わります。
「前任者が一人辞めたから一人採用する」とそのまま決めるのではなく、採用によって何を解決したいのかを一度確認します。
本当に人を増やす必要があるか確認する
応募が来ない状態が続くと、「何とか人を採らなければ」と考えやすくなります。
ただし、採用が必要かどうかは、現在の業務や人員配置を確認してから判断できることもあります。
- 本当に人手そのものが不足しているのか
- 特定の時間帯だけ負担が集中しているのか
- 一部のスタッフに業務が偏っていないか
- 院長が本来スタッフへ任せられる業務を抱えていないか
- 以前から続いているものの、今は不要な業務がないか
例えば、午前中だけ受付が混み合っているのであれば、常勤スタッフを一人増やす以外にも、必要な時間帯だけ勤務する人を採用する方法があります。
また、業務の偏りが原因であれば、採用の前に役割分担を見直すことで対応できる場合もあります。
採用しないことを正解にするわけではありません。
今の状況を確認した結果、それでも人が必要であれば、必要な役割と勤務条件を明確にしたうえで採用を進めます。
今ある人員・業務・仕組みで対応できないか
人を増やす前に、現在クリニックにあるものをもう一度確認してみます。
現在の人員と役割分担
- 受付、会計、電話、レセプトなどは誰が担当しているか
- スタッフごとの業務量に偏りはないか
- 時間帯によって必要人数が変わっていないか
- 現在の勤務時間を組み替えられないか
減らせる・やめられる業務
長く続いている業務の中には、現在の診療体制では必ずしも必要ではないものが残っていることがあります。
- 同じ情報を複数回入力していないか
- 紙とシステムで重複管理していないか
- 慣例で続けている作業はないか
- すべての業務を全員が担当する必要があるか
人を増やして業務を支える前に、減らせる業務がないかを見ることも一つの方法です。
今あるシステムや設備を活かせないか
すぐに新しいシステムを導入するのではなく、現在使っている仕組みで対応できることがないか確認します。
- 予約システムの設定を見直せないか
- WEB問診を十分に活用できているか
- 患者さんへの案内方法を変えられないか
- 自動化できる機能をすでに契約していないか
そのうえで、現在の仕組みでは対応できないと分かれば、新しいシステムや外部サービスも選択肢として比較します。
応募はあるのに採用まで進まないとき
応募自体は一定数あるのであれば、「もっと応募を増やす」よりも、その後の採用プロセスを確認した方がよい場合があります。
どのような人を採用するのか決められているか
応募者を見てから「良さそうな人を選ぶ」状態では、面接ごとに判断基準が変わりやすくなります。
- 自院ではどのような働き方を大切にするのか
- どのような役割を担ってほしいのか
- 必須の経験と、入職後に教えられることは何か
- 現在長く働いているスタッフにどのような共通点があるか
面接で何を確認しているか
面接では、応募者を一方的に評価するだけでなく、自院の仕事内容や期待する役割も伝え、双方の認識に違いがないか確認します。
内定後に止まっている場合
- 勤務条件の認識は一致しているか
- 入職後に任せる役割を説明できているか
- 初日に誰が受け入れるのか
- 教育や相談の担当が決まっているか
応募がある場合は、求人媒体を増やす前に、採用基準、面接、内定後の受け入れを確認します。
一度に全部変えず、小さく試す
応募が来ないと、給与、求人媒体、求人票、仕事内容、勤務時間などを一度に変えたくなることがあります。
ただ、複数の項目を同時に変えると、何が応募に影響したのか分かりにくくなります。
そこで、状況によっては、まず優先順位の高いものから小さく試します。
- 現在の状況を確認する
- まず変える項目を決める
- 一定期間、表示数や応募数を見る
- 結果を確認する
- 必要なら次の項目を修正する
一度で正解を当てるというより、結果を見ながら調整できる状態をつくる方が、現実的なこともあります。
急ぎの欠員対応と、続けられる体制づくりを分ける
退職日が迫っている、既存スタッフの残業が増えている、院長が受付や電話を補っているという場合は、まず現場を回すための対応が必要です。
その場合は、人材紹介会社を利用する、勤務時間を見直す、短時間勤務の募集を行うなど、短期的な対応を優先することもあります。
一方、目の前の欠員を埋めることと、今後も無理なく続けられる体制をつくることは分けて考えます。
- 今すぐ確認すること:欠員による影響、必要な時間帯、求人条件、募集方法
- 落ち着いてから確認すること:業務量、役割分担、教育体制、今ある仕組み、今後の診療体制
まず目の前を回し、その後に「なぜ人が足りなくなったのか」「同じことを繰り返さないために何を見直すか」を確認する、という進め方もあります。
まとめ|医療事務・受付の応募が来ないときの確認順序
医療事務や受付の求人を出しても応募が来ないとき、すぐに給与や求人媒体を変える必要があるとは限りません。
まず、次の順番で確認します。
- 求人自体が見られているか
- 見られているのに応募されていないのか
- 給与・勤務時間・仕事内容・求人票に見直す点がないか
- なぜ採用しようとしているのか
- 本当に人を増やす必要があるのか
- 今ある人員・業務・仕組みで変えられることはないか
- 必要な修正を一つずつ試し、反応を見る
ここまで確認して、「自院ではまず求人票を直す」「勤務時間を見直す」「今いるスタッフの役割を変える」など、次に行うことが決まれば、そのまま院内で進めて構いません。
一方で、採用、既存スタッフへの影響、業務分担、給与、システムなど複数の問題が重なり、自院ではどこから手をつけるべきか判断しにくい場合もあります。
自院ではどこから見直すべきか判断しにくいときは
求人が見られているか、条件にずれがないか、今ある人員や業務で対応できないかを確認しても、「自院では何を優先して見直すべきか」が決めにくいことがあります。
無料相談では、現在の採用状況やこれまで試したこと、院内の人員・業務体制、院長のお考えなどを伺い、次に何を確認し、どのように進めるのがよいかを一緒に考えます。
院内で進められることであればその方向を、他の専門家や事業者へ確認した方がよい場合はその方向も含めて整理します。
まえやまだ純商店が関わることで、判断や行動を進めやすくなる場合には、必要に応じて支援内容をご提案します。
無料相談の内容・進め方を見る無料相談後の有料支援へのお申し込みを前提としたものではありません。
