準備は進んでいるのに、不安だけが消えないときに起きていること
まえやまだ純商店|整理のためのコラム
開業準備や日々の経営判断を進めているのに、なぜか不安だけが残ってしまう。 その状態を「覚悟不足」や「能力不足」で片付けず、判断の前提という構造から整理してみます。
開業準備や経営の見直しを進めている方と話していると、こんな言葉を聞くことがあります。
- やるべきことは一通り整理したはず
- 情報もそれなりに集めた
- 周囲からは「もう十分準備できている」と言われる
それでも──
なぜか不安だけが残っている。
この状態を、 「自分の覚悟が足りないから」「まだ情報が足りないから」「決断力が弱いから」と捉えてしまう方は少なくありません。 ただ、実際にはこの不安は「気持ちの弱さ」から生まれていることは、ほとんどありません。
情報は揃っているのに、判断できない理由
不安が残る背景には、ある共通点があります。
それは、判断に必要な「材料」はあるのに、「前提」が整理されていないという状態です。
たとえば、こんな前提です。
- なぜこの開業形態を選ぼうとしているのか
- 何を守りたくて、何なら手放せるのか
- うまくいかなかった場合、どこまでを「想定内」と考えているのか
こうした前提が言葉にならないまま、 立地・設備・採用・診療内容など「個別の判断」だけを進めていく。 すると判断そのものはできているのに、納得感が積み上がらないという状態が起きます。
不安の正体は「失敗への恐れ」ではない
ここで多くの方が勘違いしがちなのが、「不安=失敗が怖いから」という捉え方です。 実際には、不安の正体は失敗そのものではなく、 「どこまでが自分の選択で、どこからが想定外なのか分からない」という感覚であることがほとんどです。
何を基準に判断したのか。
どこまで考えたうえで選んだのか。
ここが整理されないと、どんな選択をしても、後から「本当にこれでよかったのか?」という疑問が戻ってきます。
「もっと頑張る」「もう一度調べる」では解消しない
この状態にあると、 さらに情報を集める、成功事例を探す、他人の意見を聞く──といった行動に走りがちです。 ただ、これらは一時的に安心感を与えてくれる一方で、根本的な解消にはつながりにくい。 なぜなら、不安の原因が情報不足ではないからです。
ポイント
必要なのは、新しい答えを足すことではなく、
「自分は何を前提に考えているのか」を一度、立ち止まって言葉にすることです。
不安が残ったまま判断すると、どうなるか
不安を抱えたまま進んだ判断は、あとで必ず別の形で影響します。
- 想定外の出来事が起きたとき、極端に揺れる
- 判断をすぐに修正したくなる
- 「こんなはずじゃなかった」という感覚が残る
これは失敗ではありません。
判断の前提が整理されないまま進んだ結果です。
整理すべきなのは「やり方」ではなく「考えの土台」
準備が進んでいるのに不安が消えないとき、見直すべきなのは、行動量・覚悟・能力ではありません。 どんな前提で判断しようとしているのか。
その判断は、自分の中でどこまで納得できているのか。 この「考えの土台」が言葉になっていないだけ、というケースがほとんどです。
ここが整理されないまま判断を重ねると、迷いは形を変えて、何度も戻ってきます。
判断を急がなくていい理由
不安があるからといって、すぐに結論を出す必要はありません。 むしろ、「不安が残っている」「言葉にしきれていない」という状態そのものが、 一度立ち止まるサインであることもあります。
判断を遅らせることと、考えることを止めることは、まったく別です。
不安が消えないのは、前に進めていないからではありません。
考えるべき場所が、まだ整理されていないだけです。
その整理ができたとき、判断は静かに、でも確実に前へ進み始めます。
判断を急がず、前提を言葉にして整える時間
もし今、結論を急いで安心を取りにいくのではなく、
「判断の前提」や「軸」を一度言葉にして整理したいと感じる場合には、
こうした考え方で行っている整理の場もあります。
※無理な営業は行いません。合わない場合は、その時点で終了とします。
※いきなり月額で始めるのではなく、まずは整理を経て必要性を確認します。