クリニックの患者数が少ないと感じたとき|院長が整理したい5つのこと
クリニックの患者数が思ったより伸びない。
このままで大丈夫だろうか。何か動いた方がいいのだろうか。
そう感じることは、開業後の院長であれば珍しいことではありません。
ただ、患者数が少ないと感じたときほど、すぐに施策を増やすより、いまの状況を少し分けて整理してみることが役立つ場合があります。
この記事で整理すること
- いまの数字をどう見ればよいか
- 誰に来てほしいクリニックなのか
- 患者さんからどう見えているか
- 地域との接点はどうなっているか
- 何を優先して判断したいのか
① 「少ない」と感じている状況を分けてみる
まず整理したいのは、「少ない」と感じている状況そのものです。
たとえば、開業して数か月なのか。開業してしばらく経っているのか。曜日によって差があるのか。新患が少ないのか、再診が伸びないのか。
同じ「患者数が少ない」でも、背景はさまざまです。
- 開業してまだ認知が広がる途中
- 想定していた立ち上がりよりゆるやか
- 曜日や時間帯に偏りがある
- 新患は来るが継続につながりにくい
数字を見るときは、「少ない」という一言でまとめるより、どの状況なのかを分けてみると整理しやすくなります。
② 誰に来てほしいクリニックなのか
患者数を増やしたいと感じたとき、次に整理したいのは「誰に来てほしいのか」です。
人数を増やすことだけを目的にすると、方向性が広がりすぎることがあります。
- 生活習慣病を継続して診る外来にしたい
- 地域のかかりつけとして相談される存在になりたい
- 専門性のある外来を育てたい
- 働く世代に来てもらいやすい外来にしたい
どのような患者さんに来てほしいのかが言葉になると、ホームページや地域への伝え方も変わってきます。
③ 患者さんからどう見えているか
院長としては丁寧に設計していても、患者さんからどう見えているかは別の話です。
たとえば、ホームページや看板を見たときに、患者さんがすぐ分かるでしょうか。
- どんな症状を相談してよいのか
- どんな診療をしているのか
- 初めてでも受診しやすいのか
- 予約方法が分かりやすいか
「伝えている」ことと、「伝わっている」ことは同じとは限りません。
患者さんからどう見えているかという視点を入れると、見直しポイントが見つかることがあります。
④ 地域との接点はどうなっているか
患者さんとの接点は、ホームページだけではありません。
近隣の医療機関、薬局、介護事業所など、地域との関係から少しずつ認知が広がることもあります。
- どのような患者さんを受けているか伝わっているか
- 紹介しやすいクリニックとして見えているか
- 地域の中でどんな役割を担いたいか整理されているか
患者数を考えるとき、外向けの発信だけでなく、地域との接点も整理の材料になります。
⑤ 何を優先して判断したいのか
患者数が少ないと感じると、何かを増やしたくなります。
ただ、ここで一度立ち止まって、「自院としてどんな状態を目指したいのか」を整理してみることも大切です。
- まずは患者数を増やしたいのか
- 再診率を安定させたいのか
- 特定の診療領域を育てたいのか
- スタッフが無理なく回る状態を優先したいのか
- 院長として納得して続けられる形を作りたいのか
ここが見えると、次の一手の優先順位も変わってきます。
まとめ
患者数が少ないと感じると、不安になるのは自然なことです。
ただ、すぐに施策を増やす前に、少し状況を整理してみることで、見え方が変わることがあります。
- いまの数字をどう見るか
- 誰に来てほしいのか
- 患者さんからどう見えているか
- 地域との接点はどうなっているか
- 何を優先したいのか
「増やす」ことだけでなく、「どう考えるか」を整理する時間が役立つこともあります。
患者数の不安を、一人で抱え込んでしまう前に
患者数が少ないと感じたとき、何を変えるべきかより先に、いま何が起きているのかを整理した方がよい場合があります。
判断整理では、正解を代わりに決めるのではなく、自院としてどこを見て、何を優先するかを一緒に整理します。